ささやかな腸活
いかにして瞑想能力、すなわち集中力やひらめきの力を上げようかと、
躍起になっていたかつての若造は、「ささやかな腸活」路線に舵を切りました。
しかし、職人時代に培われた早食いと、お腹いっぱい食べる癖は抜けませんでした。
青春18きっぷよろしく、最も苦労せず、最もコスパの良い方法を探す、
本当の私の腸を探す旅を始めました。
その頃の私は、まだお腹からの大きな便りの、簡易的な判別方法も知りませんでした。
お腹からのお手紙は、毎日バナナ型が続けばそれで良い。
にも関わらず、凝り性ゆえ、今思えば、ついつい「ささやか」を置き去りにしていたと思います。
その旅で印象に残った出会いの一つはアサヒグループ食品会社のエビオス錠でした。
おそらく絶倫筋トレ好きにはお馴染みのサプリでしょうが、
記事の続きもありますのであえて紹介しておきます。
腸内細菌 共に生きる者たち
↓ +カルシウム・胃酸 → ビタミンC
↓ +鉄 → 葉酸・ナイアシン
↓ →ビタミンB6
↓ +マグネシウム
上図は「絶好腸!!」という書物にある図の一部です。
偉大なるカイチュウ博士、
東京医科歯科大学の名誉教授の藤田紘一郎さんの遺した著作の中でもカジュアルな本です。
私たちがタンパク質を摂取すると、カルシウムを使い胃酸によりビタミンCが合成され、
L-トリプトファンというアミノ酸が生成されます。
さらに腸内細菌の活躍により、ミネラルを使い、ビタミンを生成しながら、
L-トリプトファンを最終的にはセロトニン、メラトニンという
どこかで聞き覚えのある物質に変化させます。
盲目になっていた若かりし私は「瞑想すると大量にセロトニンが分泌される」という研究資料をどこかで読んでしまいました。
それを逆手にとって「セロトニンの材料が体内にたくさんあれば、
瞑想がうまくいくのではないか」という雷に打たれたような直感に痺れ、
トリプトファンやミネラルを含むエビオス錠をガブ飲みしていました。
その結果、お通じが毎日バナナで、極めて心身の健康な、
ただの元気すぎるおじさんになり、妻がドン引きしていたのはいうまでもありません。
思い返せば、必要十分条件もわからなかった私は、
その時、本当に雷に打たれて死んでいた方が良かったのでしょう。
腸活で脳に介入しようという試み
瞑想の上達には役に立たなかったとはいえ、
セロトニンが足りない状態を、我々は「鬱(うつ)」と呼んでいます。
鬱の人に「元気出して」と声かけする無意味さは、知られて久しいです。
がしかし、昭和のちゃぶ台に何気なく置いてあった、
おばあちゃんの入れ歯洗浄剤のように、
そっとエビオス錠をダイニングテーブルに置いておくのは良いかもしれません。
茶色い遮光瓶と、不変の黄色いラベルが
「いや、昭和レトロな風景の演出なんだよ」なんて言っておけば
わざとらしくないと思います。
つづく
